ベントナイトで庭池を作って1年。これから検討する方に読んで欲しいこと。
どうも!お疲れ様です。ベントナイトで池を作って1年経つたけし(@takeshinonegoto)です。
今回は庭にベントナイト(猫砂)の池を作って気付いたことを紹介します。
これからベントナイト(猫砂)で庭池作りに挑戦したいという方。
庭池を作るにあたって疑問や不安があるんじゃないでしょうか?
- やってみたいけど、失敗したらどうしよう
- 取り返しのつかないことはあるのかな
- 費用はどのくらいかかるんだろう
ここでは実際に池を作ってみて、約1年経って感じたメリット・デメリットを紹介します。
メリットを活かして池を作っていただくも良し。デメリットを踏まえて別の方法で池を作るも良し。
池を作る方法はたくさんありますからね!
ちなみに「人工池の作り方。8種類の方法を検討したので、メリット・デメリットをまとめてみた」ではベントナイト(猫砂)以外の方法も検討しています。
ベントナイト(猫砂)が難しいと思ったら読んでみてください!
池を作ったこと自体のメリットデメリットは別の記事でまとめました。合わせてご覧ください。
⇒庭池を作った結果|2年以上経って感じたメリットデメリットを紹介!
- 「池を作ろうかな」って考えてるときに読む記事
- 「池を作るぞ!」決めたときに読む記事
- 「失敗したくない!」という方が読む記事
ベントナイト(猫砂)の良い所|コスパが良い!
まずはベントナイト(猫砂)で池を作ることの良い所をあげていきます。
ざっくりとまとめるなら、「コストに対して仕上がりを立派なものにできる」ということです。
費用を抑えられる
ベントナイト(猫砂)は1袋あたり300円程度です。
2~3袋使えばプラ舟2個分くらいの池を作れるんです。そういった意味ではコスパ最高。
もちろんその他に水中ポンプや砂利など、必要な物がいくつかあるので合計すると1万円くらいはかかります。
池作りに掛かった費用は「自作の庭池。工程別にかかった費用を洗いだしてみた」で詳しく紹介しています。
大きさと形状が自由
ベントナイト(猫砂)は土に混ぜることで防水できる物です。つまり泥で水槽を作っているような物なので、基本的に大きさも形状も自由。
僕はプラ舟2個分くらいの大きさで、上の写真のようなL字型の池を作りました。また、場所によって深さも変えています。
池を作る方法は色々ありますが、低価格でここまで自由な形を作れるのは無いですね。
ろ過を気にしなくてイイ
ろ過については全然神経質になる必要が無いです。
本来、池の水はろ過をしていないと栄養素の偏りによって、濁りや藻の発生といった問題が起きます。
他に池を作った人に聞くと、やはり緑や白に濁ったという話をよく聞きます。
実際、我が家の池も作った直後は茶色に染まっていました。ただ、これに関しては泥が舞いあがっただけなので、すぐに綺麗になります。
また、濁りと合わせて心配なのが「アオコ」という藻。
さすがに「アオコ」がまったく発生しないとは言えませんが、気になるほどの量ではないですね。
夏頃の日当たりの良い日が続くと、マツモなんかの水草に絡むように発生しています。
でも水草の剪定ついでに捨てておけば特に問題なさそうです。
池の濁りと透明化については「透明なメダカ池を目指してろ過を考えてみた」でも書いております。緑や白に濁る原因、茶色に濁った池を透明にしたときの方法を載せています。
見た目に人工物が少ない
せっかく池を作るなら風景に馴染んだものがイイなと思っています。
そのためには人工物が見えないようにしたいですよね。
ベントナイト(猫砂)を使うと水槽自体を土で作ることになるので、人工物が少なくなります。
あとは水中ポンプに使うチューブなんかを竹や石で見えないようできれば、風景に馴染んだ池を作れます。
プラ舟や防水シートを使った池でも、枠に木材を取り付けたり土を乗せたりすることで人工物が見えないようにできてるんですけどね。
特に気を付けなくても最初から人工物じゃないという点で、ベントナイト(猫砂)のメリットとしておきました。
ベントナイト(猫砂)の悪い点|手間暇がかかる!
続いて悪い点をあげていきます。
ひと言でいうなら、「手間暇のかかる池になる」といったところですね。
メダカの天敵ヤゴの隠れる場所が多い
ヤゴっていうのはトンボの幼虫なんですけど、メダカの天敵なんです。
産まれたてのヤゴの場合、メダカが食べちゃうこともあるようなんです。でもある程度の大きさになったヤゴはメダカを食べちゃうんですよね。
ヤゴの小さいころはメダカが捕食者側で、大きくなったらヤゴが捕食者側になるってわけです。
だから大きくなる前のヤゴは水の中で隠れているわけなんです。
まあここまでだと、ベントナイト(猫砂)だから特別に気を付けるって話じゃないんですよね。
問題はヤゴが隠れる場所。
ヤゴは泥の中に潜って隠れるんです。だからベントナイト(猫砂)でできた池の場合はそこら中に隠れる場所があります。
実際、ヤゴの出る時期に泥をほじってみると、すぐに見つけられました。
つまんでぶん投げてやりました
うちのメダカは結構ヤゴの餌食に。
20匹ほどの成魚を放して、7月くらいからどんどん産卵と孵化を繰り返してましたが、結局5匹ほどしか残りませんでした。
捕食されたところを見たわけじゃないので、別の死因の可能性もありますが。
なんにせよヤゴの発生を防ぐためには、トンボの産卵を防がなければなりません。
池の上にネットを張るなどして、トンボが産卵するときにするボーズ(ケツをちょんちょんってするアレ)ができないようにしてやればOKです。
大雨や動物の影響で形状が変わる
水を入れても基本的に形の崩れないベントナイト(猫砂)ですが、外部からの刺激によって形状が変わってしまうことが多々あります。
よくあるのが大雨です。普通の雨程度なら大丈夫ですが、台風のような大雨が続くと少しずつ壁が削れてしまいます。
他にも近所の猫が池の淵を歩いて崩れたことや、上から大き目のカエルが落ちてきて崩れたこともあります。
目の前にカエル(大)が降ってきたときはさすがにビビりました
それが自然の姿といえばそんなもんなんですが、一応レイアウトとか考えて作った部分が崩壊しているとショックですよね。
レイアウトが崩れるだけならまだしも、削られ過ぎて漏水してしまったときは最悪。
このような大雨や動物の影響を少なくするためにも、池の設置場所が重要です。
僕は何も考えてなかったので、大きな木の脇に池を作りました。
ここだと一旦葉っぱや枝に当たった雨粒が、大粒になって池に降ってきちゃいます。それも同じ場所に集中して。
結果、池の特定の場所だけが極端に崩れやすくなりました。
個人的には池の上が何もないか、完全に雨を防げるというような場所が良いと思います。中途半端に雨を防ぐものがあると、我が家のように大きくなった雨粒が池に降ってきてしまいます。
水の減りが早い
ベントナイト(猫砂)で防水ができるとは言っても、完全に防げるというわけではありません。
泥に染み込んだ水分が蒸発すれば、また新しい水が泥に染み込むことになります。
そもそもベントナイト(猫砂)自体、水に濡れることで膨張し、水の通り道を塞ぐという物。
つまり池の水面からだけでなく、水の染み込んだ池の壁からも水分の蒸発が発生します。
その分、プラ舟や睡蓮鉢なんかに比べると水の減りが早くなります。
対処として雨水タンクを設置し、自動的に給水をするような装置を付けようとしました。
雨水タンクの設置は助成金も使えて良かったんですが、自動的に給水する装置については上手くいかなかったのが残念です。
労力が必要
ベントナイト(猫砂)での池作りはとにかく労働量がヤバい。超疲れます。
ベントナイト(猫砂)を使った池作りの作業は、ざっくり説明すると以下の流れです。
- 穴を掘る
- 土とベントナイト(猫砂)と水を混ぜて泥を作る
- 泥を使って手の平ほどの大きさの団子を作る
- 穴の表面に団子を貼り付ける
- 穴全体が覆われるまで、4を繰り返す
実際はこの作業に加えて、石や水草を使って池のレイアウト調整、水の循環装置の取り付けなんかも必要です。
プラ舟2個分ほどの池を作るのに、丸1日かかりました。
こういった作業が苦痛となるか、ワクワクして楽しいとなるか。僕はワクワクする方なので楽しめましたが、一応デメリットとしておきます。
漏水が多い
池の表面に手作業で泥を張っていくことで、ベントナイト(猫砂)の池は作られています。
そのため、場所によってベントナイト(猫砂)の厚みにムラができてしまいがち。
また、上でも書いていますが「大雨や動物の影響で形状が変わる」ということがあります。その際にベントナイト(猫砂)の壁が薄くなってしまうことも。
結果、漏水することがあります。
ただ、プラ舟や防水シートとの違いは、漏水をしても修復可能ということ。
水位の低下が著しい場合は、一旦水位が安定するまで待ちましょう。
漏水があると、水位が漏水箇所問題の場所まで下がります。
特に大き目の石が設置してあるところは要注意です。
石の下は重みで泥がつぶされて、薄くなっていることがあります。
このように漏水を修復することはできますが、そもそもこういった漏水が多いことも問題ですね。
プラ舟や防水シートなんかでは、漏水してしまうと修復できませんが、そもそも漏水しにくいというメリットがありますよね。
池を作って気付いたこと
最後にベントナイト(猫砂)に限った話ではないですが、実際に池作りをやってみて気付いたことをあげておきます。
メリット・デメリットという話じゃないですが、経験談として参考にしてみてください。
気分次第でレイアウトを変えたくなる
この記事をご覧いただいている方の中にはすでに「こんな池を作りたい!」という具体的なイメージを持っている方もいるんじゃないかと思います。
例えば、苔に覆われた岩の中から滝のように水が出てきて、緩やかな川を流れて池に水が溜まっていく。というようなもの。
あるいは、池の中央に鉢植えのような置物があり、そこから噴水のように水が出ている。といったもの。
ネットで参考画像を見てマネをしたいものを見つけていたり、観光に行った山の中から自宅に再現したい景色を見つけていたり。
色んなイメージを持たれていると思います。
ですが、そのイメージは来月には変わっていると思います。そしてさらに再来月にも変わっていると思います。
それは池を作る前だからコロコロ変わるんじゃなくて、池を作った後でも変わります。
僕はそのときの気分次第でどんどんレイアウトを変えていきたくなりました。
最初はひょうたん型の池にしようと思いましたが、途中から川+池にしたくなりました。
さらに「ししおどし」(竹筒に水をためて、パカーンって鳴るやつ)を付けたいと思いましたが、大き目の滝も欲しくなりました。
水の出る場所も1カ所だけじゃなくて複数個所から出るようにしたくなりました。
他にも細かいことを言うともっとあります。
それくらい気分次第でレイアウトを変えたくなるものです。
なので、あれこれ考えずにとりあえず作ってみましょう!
循環周りだけは最初に決めた方がイイ
「とりあえず作ってみましょう!」と言っておいてなんですが、循環周りだけは先に決めておきましょう。
- 循環に使う器材(ポンプとか)
- ポンプの詰まり対策
- ポンプを設置する場所
- ろ過の仕組み
見た目だけの問題じゃないので、後から設置しようと思うと想定以上に手間がかかります。
僕はベントナイト(猫砂)で完全に池の形を作ってから設置してしまったので、壁を一度崩すことになりました。
また、ポンプの揚程が思っていたより低いということもあります。あらかじめどのくらいの高さまで水を持ち上げる必要があるのか確認をしておきましょう。
「揚程」っていうのはポンプ揚げられる水の高さ。揚程1mのポンプは1mの高さまで水を揚げる力があるってことだね。だいたいポンプの仕様に書いてあります。
ちなみに僕が使っているポンプは「SP002-B」というもの。ソーラータイプなので、電源の無い庭でも使用可能です。
実際に使ってみた感想としては・・・
- 電源不要のソーラータイプ
- 多少曇っていても動作する
- 蓄電もできる
- チューブを2つに分岐させても70cmほど水が揚がる
と言った感じで大満足。
場所を選ばず、パワーもあるので色んなレイアウトに対応できるのがイイですね。
ソーラータイプの水中ポンプについては、商品がいろいろあります。
目的別の選び方やオススメ品の解説は長くなるので、「【庭池歴2年が選び方を解説】オススメのソーラー式水中ポンプ4選!」でまとめています。
水草の繁殖力が半端ない
水草の繁殖力が半端ないです。
我が家では「アマゾンフロッグピット」と「ナガバオモダカ」と「マツモ」という水草を入れています。この繁殖力がものすごいです。
みんな台風対策で家の中にメダカを入れてみたいですね。ウチは池なので移動はできませんが、水位を低めになるようにしました。
ついでにナガバオモダカをいくつか処分しました。水中葉と水上葉がよく育ちました。 pic.twitter.com/cjIp7QS5Lh— たけし@チキンジャーキー旨し🐔 (@takeshinonegoto) 2018年9月29日
池を覆う緑色は全部「アマゾンフロッグピット」です。こいつの繁殖力が特にすごいです。
また、「ナガバオモダカ」も地下茎と言う根っ子がどんどん伸びていき、色んなところから生えてくるようになります。
僕がやった対策としては、池の中でも生やす部分と生やさない部分に分けることです。
石や土を使って水草(特にアマゾンフロッグピット)が侵入しないようなレイアウトにしました。
多少マシになりますが、基本的には剪定をして処分しています。
たまにフリマサイトを使って販売もしてたり。お小遣いに化けてくれます。
落ち葉も半端ない
池の真横に木が生えてるからということもありますが、秋ごろは落ち葉が結構すごいです。
水草同様、放っておくと池を覆いつくす勢いで溜まります。
ただ、冬場も屋外でメダカの飼育をするなら、落ち葉は越冬するときの寝床になるようです。なので、全部回収するんじゃなくて、少し残しておいた方がイイですね。
水の落ちるところに水草やメダカが集まりがち
水中ポンプを使って水の循環をさせていると、水の落ちるところにメダカや水草が集まることに気が付きました。
水草は物理的な理由から集まるんでしょう。よくわかりませんが。
メダカは流れに逆らって泳ぐ習性があるので、水流の発生しているところで泳ぐことが多いです。
したがって、水草やメダカが溜まって欲しくないところには、水が落ちないようなレイアウトにするとイイですね。
例えば水中ポンプの近くや、貯水タンクへのチューブの近くです。水草が詰まってしまいますからね。
夏場はメダカの繁殖がすごい
水温や日光の照射時間が、一定の水準を満たすとメダカは産卵を始めます。
環境にもよりますが、屋外飼育なら春から夏が繁殖期と言われています。
我が家のメダカも7月頃から産卵を始めましたが、毎日のように卵を産んでいました。
たぶんヤゴに食べられなかったら、何十匹と増えていたと思います。
ヤゴめ・・・。
猫や鳥は食べに来ない
メダカを食べる動物として、猫や鳥があげられていますが、我が家の環境では猫と鳥が食べている様子はありませんでした。
たぶん個人差(個鳥差?個猫差?)もありますが、少なくとも我が家では大丈夫です。
鳥はそこら中で飛んでて、庭の木に止まっていることもあります。でもメダカを食べに池まで降りてくることは今のところありません。
また、近所に放し飼い状態の猫が2匹おりますが、こちらもメダカを食べている様子はありません。たまに池の水を飲みにくることはありますが。
なので特に対策をする必要は無いのかなと考えています。
まとめ:庭池を実際に作って気付いたメリットとデメリット
メリットもデメリットもやってみて初めてわかったことが色々ありました。
検討段階でも分かっていましたが、ベントナイト(猫砂)を使った池作りは時間と労力が必要です。その代わり財力はいりません。
財力を使えばもっと簡単に立派な池を作れますが、時間と労力をかけてレイアウトを考えながら作った池には愛着が湧きますね。
実際にチャレンジすると数々の失敗をすることになると思いますが、完成したときは自慢の庭ができているはずです。
是非、趣味として挑戦してみてください!不明なことがあればできる範囲でお答えしたいと思います。
ちなみにベントナイト(猫砂)以外の方法も別の記事で詳しく紹介しています。
「ベントナイト(猫砂)は大変そうだからもっと簡単な方法が知りたい」という方は「人工池の作り方。8種類の方法を検討したので、メリット・デメリットをまとめてみた」をご覧ください。
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