炭への着火方法。失敗した方法と成功した方法
備長炭のように火の付きにくい炭に着火させるのは難しいです。特別なものを使わずに着火する方法がないか色々試してみたので紹介してみます。
どうも!お疲れ様です。たけし(@takeshinonegoto)です。
先日から火鉢に入れる炭作りに挑戦しています。そしてそれと並行して挑戦しているのが炭の着火。火起こしです。結局、炭を上手いこと作れても着火ができなければ意味ないですからね。
自宅でできる炭火の起こし方をググってみると、以下のような方法が出てきます。
- ガスコンロを使ったもの
- 着火剤を使ったもの
- バーナーを使ったもの
- などなど
いろんな方法があります。自分に合ったやり方で火起こしをしていただければイイと思います。
そんな中、できるだけ安くできる方法がないかと挑戦してみました。失敗した方法と成功した方法を紹介してみます。
炭自体を作ったときの記事は「炭作り成功!過去の失敗と成功の原因を分析してみた」からお読みください。
TLUDストーブ(これも自作)という装置を使って、炭を作る様子を記事にしています。
- 炭作りの原理
- 炭作りに挑戦(失敗談)
- TLUDストーブで炭作りに再挑戦
- 花炭の作り方
- 炭の火起こし
火起こしの方法と理屈。高温で長時間あぶるのがコツ
バーベキューなんかで経験したことがあると思いますが、炭に火を付けるときはライターやマッチで直接あぶっても付きません。
理由は火力や時間が足りないからです。炭に火を付けるには高温でそこそこの時間あぶっている必要があります。
木材に火を付けると、可燃性ガスが発生します。これに引火した状態がメラメラと燃えている状態です。ところが炭というのは、可燃性ガスを含めた色々な成分が抜けて、炭素だけの状態になった物です。
つまり、ただの木材の場合は、自分自身の出す可燃性ガスに引火して火が付きやすい反面、あっという間に燃え尽きてしまいます。
炭の場合は、可燃性ガスが出ないため火は付きにくいです。その反面、一度火が付けば燃え尽きるまでの時間が長いです。
というわけで根気強く高温であぶることが、炭に火を付ける上では重要となります。
炭全体が赤くなるまであぶるようにしてください。少し赤くなった程度では、炭全体に火が回る前に消えてしまいます。
ちなみに炭にはいろいろな種類があります。火が付きやすいものもあれば、付きにくいものもあります。火の付きにくいものは火の持ちが良かったり、火が付きやすいものは火持ちが悪かったりと一長一短といった具合です。
僕は火持ちがいいけど、火の付きが悪い炭を入手しました。
ガスコンロで火起こし。Siセンサーで失敗
色々調べてみて、一番手軽に感じたのがこの方法です。
普通のガスコンロの上に火起こし器を置いてあぶるだけです。火起こし器というのは、鍋の底に穴がたくさん空いたような器具です。僕の場合は捨てる直前のフライパンに穴を空けてみました。
で、何が失敗したかと言うと、ガスコンロのSiセンサーです。Siセンサーというのは簡単に言うとコンロの安全装置です。鍋が高温になると自動的に火を弱めたりします。
強火のときは火起こし器の中の炭まで火が届きますが、弱火になると炭まで火が届いてくれませんでした。一応Siセンサーには、一旦解除をするような機能もあります。ただし、一旦です。
具体的には、220度でSiセンサーが働き、一旦解除をすることで290度まではいくようになるみたいです。ですが、炭火を起こすにはもっと高温が必要になるので、結局ダメでした。
ちなみにガスコンロに炭を置いた網を置き、弱火でも炭に火が届くようにしたこともありました。この方法であれば、火起こし器を使うよりも確実に火が付く気がします。
ただ、コンロ自体、もともと火起こしに使う道具ではありません。そのため、あまり高温には適していないんですね。ですから炭の火起こしをやっていると、そのうちコンロが壊れてしまうんじゃないかと思います。
できるだけ安くできる方法のためにガスコンロを壊してしまっては本末転倒です。この方法はやらない方向にします。
煙突効果で火起こし。簡易装置でできました
続いて成功した方法です。
いきなりですが煙突効果ってご存知ですか?
煙突効果(えんとつこうか、英: stack effect)とは、煙突の中に外気より高温の空気があるときに、高温の空気は低温の空気より密度が低いため煙突内の空気に浮力が生じる結果、煙突下部の空気取り入れ口から外部の冷たい空気を煙突に引き入れながら暖かい空気が上昇する現象をいう
引用元:Wikipedia
高温の煙突の中では、高温の空気が上に抜けると同時に低温の外気が煙突に吸収されるという現象が繰り返し行われるんですね。つまり、煙突の中は常に新鮮な空気が入ってくる状態になるということです。
この現象、実は簡単に起こすことができます。どうするかと言うと、金属の筒を上から火に近づけるだけです。
金属の筒も簡単に手に入ります。小さめのものならトマトの缶詰。大き目のものなら海苔の缶詰なんかがちょうどイイかと思います。これらの底を缶切りなどでくり抜いて筒状にします。ちなみに僕は海苔の缶詰を使っています。
アルミ缶よりもスチール缶の方がおススメです。
具体的には以下のような手順で進めます。
- ペール缶を用意します
- ペール缶の側面には空気を入れるための穴を空けておきます
- 段ボールや新聞紙などの燃えやすいものをペール缶の底に置きます
- 段ボールなどを燃やします
- 金属の筒を燃えているところに被せます
- 筒の中に炭を入れます
燃え具合に応じて4・5を繰り返します。
煙突効果を利用すると、思った以上に火柱が上がります。初めてやる場合は火事にならないような場所でやってみてください。
図にするとこんな感じです
この方法は火力が強いので、30分ほどで炭に十分な火が付きます。燃やすものとしては、大き目の段ボールを1個分くらいで足ります。
まとめ
- 火起こしの方法はいろいろある
- 炭に直接火をつけることはできない
- 炭にはいろんな種類がある
- ガスコンロは元々火起こし道具ではない
- 煙突効果を利用すると火起こしが楽
元々は、着火剤を使って火起こしをする方法で調べていました。ところが着火剤を買うのも勿体ないので、自分で着火剤を作れないかと調べてみました。
みかんの皮とか牛乳パック、布製のガムテープなんかが着火剤として有用だそうです。ですが手元にたまたまそういったものがなかったので、着火剤を使わずに火起こしできる方法を調べてみました。
今度は炭や新聞紙を井の字型にして置く方法に出会いました。この方法は空気を効率良く取り入れることで、火を起こすというものでした。
次に効率よく空気を取り入れる方法を調べてみると、煙突効果というものを知りました。煙突効果で使う筒は、以前ウッドガスストーブを作ったときのものを代用できると考えました。
そして、実際にためしてみると、慣れない内は1時間くらいかかりましたが、最近は30分くらいでできるようになってきました。おそらくもっと慣れればさらに早くできると思います。
火鉢に炭を入れると、周りがジワジワと暖かくなり快適です。さらに網を置いて上で食べ物を焼くと非常に美味です。何を焼いても外がサクサクになります。
パンやお餅はもちろん。カステラなんかも外がサクサクになりました笑
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