ロケットストーブの原理・構造・特徴:イラストでわかりやすく解説
どうも!お疲れ様です。たけし(@takeshinonegoto)です。
今回はロケットストーブについて解説します。
ロケットストーブとはざっくり言うと、「少ない燃料で高火力を出せるストーブ」です。外見の特徴は大きな煙突。
※「ストーブ」というと暖房器具のようですが、むしろ「コンロ」のような意味と考えてください。
こんなロケットストーブ。実は屋外で調理をするときに結構便利なんです。
少ない燃料で高火力を出せるので、お湯を沸かしたり、炒め物や煮物をするのにちょうどイイんですね。
さらに燃料追加が簡単だったり、煙が少ないという特徴もあります。
今回はこんな高性能なロケットストーブの原理・構造・特徴をイラストを使って紹介していきます。
ロケットストーブとは?特徴のまとめ
ロケットストーブの特徴は以下の通りです。
- 少ない燃料で高火力が出せる
- 煙が少ない
- 燃料の追加が簡単
順番に解説していきます。
少ない燃料で高火力が出せる
通常、物が燃えるときは火と一緒に「可燃性のガス」を出します。
ロケットストーブはこのガスも燃やせる構造になっています。つまり1つの燃料を2度燃やしてるイメージですね。
そのため単純に燃やしたときに比べ、少ない燃料で高火力が出せるんです。
煙が少ない
上で書いたようにロケットストーブの構造は「物を燃やしたときに出る可燃性ガスも燃やせる構造」です。
実はこの「可燃性ガス」こそが物を燃やしたときの煙の正体です。
そのため、この「可燃性ガスも燃やせる構造」であるロケットストーブは煙が少ないという特徴を持っています。
しっかりと作ったロケットストーブなら、一切煙を出さないこともできます。
燃料の追加が簡単
これがロケットストーブ最大の特徴じゃないかと個人的に思っています。
ロケットストーブは燃料の追加が簡単なんです。
いくら少ない燃料で高火力が出せるといっても、いずれ燃料は尽きてしまいますよね。そんなときにロケットストーブなら簡単に燃料の追加ができるんです。
屋外で使える手作りストーブというのは、実はロケットストーブ以外にも色々あるんです。その中でも燃料追加のしやすさはロケットストーブが一番なんです!
そのため調理で使うにはロケットストーブが最適なんですね。だって調理の途中で燃料追加がしにくかったり、できなかったりしたら嫌ですよね?
ロケットストーブの原理と構造を図で解説
燃焼室:薪を一次燃焼させる部屋
まず「燃焼室」と呼ばれる部分で薪を燃やします。ここで薪が燃えることを「一次燃焼」と呼びます。
「一次燃焼」をした薪からは可燃性ガス(煙)と炎が発生します。
「燃焼室」は上から薪を簡単に入れられます。ロケットストーブは燃料の追加が簡単というのがイイところなんです!
バーントンネル:一次燃焼で出たガスと炎の通り道
「一次燃焼」により発生した可燃性ガスと炎は「バーントンネル」を熱します。
十分に熱せられた空気は、だんだんと煙突の方(図で言う右側)へ流れていきます。
ヒートライザー:二次燃焼を起こす煙突
熱せられた空気は「ヒートライザー」という煙突部分から噴出します。
「ヒートライザー」が十分に熱せられると、可燃性ガスが内部で発火します。これを「二次燃焼」と呼びます。
「一次燃焼」と「二次燃焼」で熱せられた空気は、さらに勢いを増して「ヒートライザー」から噴出します。このとき、内部の炎も一緒に噴出するため「ヒートライザー」からは炎も噴出します。
可燃性ガス(煙)を使って「二次燃焼」を起こすため、ヒートライザーからはほとんど煙が出ません。
※ヒートライザーが十分に熱せられる前は煙が出ます。
吸気口:大量の空気を吸引する部分
「ヒートライザー」から空気が噴出することで、ロケットストーブは空気を失います。
失った空気の代わりに新鮮な空気を「吸気口」から取り入れます。
「吸気口」から入る新鮮な空気は、「燃焼室」の薪をさらに燃え上がらせます。
そして「燃焼室」で発生した可燃性ガスと炎は再び「バーントンネル」を通って「ヒートライザー」で「二次燃焼」を発生させます。
まとめ:ロケットストーブの原理と特徴
- 燃焼室で薪が一次燃焼
- 可燃性ガスと炎が発生
- ヒートライザーが熱せられる
- ヒートライザーが熱せられ続けると二次燃焼が発生
- ヒートライザーから空気と炎が噴出する
- 失った空気の代わりに新鮮な空気を吸気口から取り入れる
- 新鮮な空気を使って燃焼室で薪が一次燃焼
- ②へ戻る
こんな流れで薪が無くなるまで燃焼が続きます。
そしてロケットストーブの特徴は以下の通りです。
- 薪が無くなっても燃焼室の上部から追加できるので、簡単に燃料の追加ができる
- 「二次燃焼」を起こすことで煙が出にくい
- 「二次燃焼」を起こすことで少ない燃料で高火力を出せる
ちなみに僕はロケットストーブでBBQをします。
十分に熱したバーントンネルの上部を開ければ、熾火を使って焼肉が簡単にできます。
他にも煙突上部で調理をしたり、燃焼室の中で焼き芋もできます。
昨日のピザ窯に続いて今日はBBQ。
ロケストの煙突部分の余熱で焼き鳥したら、一切固くならずにジューシーな仕上がりになることを発見。多分、炙られてないからだと思う。
手前の空き缶でチーズフォンデュも。耐火煉瓦だけでピザ窯、ロケスト、BBQグリル。アウトドア系全部いけそう。 pic.twitter.com/hAQyWoN0iq
— たけし@DIYブロガー (@takeshinonegoto) 2018年12月2日
「ロケットストーブ」以外に「ウッドガスストーブ」「TLUDストーブ」というものもあります。
似たような名前ですが、原理も使い方も全く異なります。「ロケットストーブ・ウッドガスストーブ・TLUDストーブ:原理が全然違います。」でそれぞれの特徴や活躍できる場面をまとめています。
使用用途に合わせて最適なものを作ってみてください。