【資料】木を燃やすと発生する成分についての解説

2020年8月12日

お疲れ様です!石川県の田舎で子育てをしているたけし(@takeshinonegoto)です。

この記事は僕の資料のようなもの。

このブログ内で解説しているDIYで頻繁に解説することなので、ここにまとめておきます。

この記事の内容

木を燃やすと発生する成分についての解説

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[PR]この記事にはプロモーションが含まれることがあります

木を燃やすと発生する成分

  • 炭素
  • 木酢液
  • タール(木タール)
  • 木ガス
  • 煤(すす)

上記が木を燃やしたときに発生する主な成分です。

いずれも燻製やストーブ、炭作りなどの原理と深く結びついています。

それぞれ詳しく見ていきます。

炭素=炭(スミ)

まずは「炭素」。別の表現をするなら炭(スミ)。

炭素は主に燃焼で使われる成分です。

木に多く含まれる炭素(可燃物)が火(熱)によって空気(酸素)とくっつき(化合)、火が発生します。

引用:【資料】木が燃える原理と煙の正体-リベンジDIY

たけし

木が燃える原理について、詳しくは「【資料】木が燃える原理と煙の正体」をご覧ください。

木酢液(もくさくえき)=燻製の臭いの元

たぶん聞いたことの無い名前ですよね。

名前から察しがつくかもですが「木から出る酸っぱい液体」です。

燻製をしたことがある方ならわかるかもしれませんが、燻製の独特な臭いの元になっている物質です。

凝縮したものは虫除けや除草作用があるので、農家さんが欲しがったりします。

参考:木材乾留工業 とその將来-農林省林業試験場

タール(木タール)=防腐効果のある油

一般的にはタバコの成分としてお馴染みかも。

燻製をやる方なら、食材をコーティングしてくれる防腐剤として認識しているかもしれませんね。

別名として「ヤニ」と呼ばれたりします。

イメージが悪いですが、防腐効果があるので食材をタールでコーティングすることで、保存効果を期待できます。

たけし

「燻製は保存食」と言われているのは、タールによる防腐効果があるからなんですね。

ダッチオーブンとロケットストーブ料理
ダッチオーブンとロケットストーブ料理

実際にタールでコーティングされた物を触ったことがある方ならわかりますが、タールは一種の油。

触ったらネチャァーってしますよね。あれが重要なんです。

僕はダッチオーブンを使った後は、タールでコーティングしています。

ダッチオーブンをタールでシーズニング
ダッチオーブンをタールでシーズニング

鉄製のダッチオーブンは、手入れをしないとあっという間に錆びだらけに。錆を防ぐには「シーズニング」と呼ばれるお手入れが必要になります。

「サラダ油を塗る」という方法が一般的ですが、焚火をしている状況ならタールを使ってコーティングした方が粋な感じがしませんか?笑

しかも汚れを灰にできて一石二鳥!

たけし

この方法でダッチオーブンが錆びたことはありません

参考:木材乾留工業 とその將来-農林省林業試験場

木ガス=一酸化炭素やメタンを含む気体

「木ガス」という名称自体は馴染み無いと思いますが、正体は一酸化炭素やメタン、エタンなどの高校化学でおなじみの物質を含む気体。

いずれも可燃性の物質です。

パパさん

可燃性の物質なのになんで木と一緒に燃えないの??

たけし

物が燃えるときには、可燃物と熱以外に、酸素が必要なんです。

木に多く含まれる炭素(可燃物)が火(熱)によって空気(酸素)とくっつき(化合)、火が発生します。

引用:【資料】木が燃える原理と煙の正体-リベンジDIY

つまり、酸素不足のときに「木ガス」が発生します。

火事の現場で、閉まっている扉の隙間から大量の白煙がはみ出てる光景を見たことはありますか?

あれは部屋の中で酸素不足が起きている状態なんです。

だから、扉を開けると酸素が入って一気に燃え上がります。これを「バックドラフト」と呼びます。

バックドラフトの写真

逆に十分な酸素が供給されていると燃えることができます。

一旦木材が燃えて出てきた木ガスが、再度燃える現象。

これを「二次燃焼」と呼びます。

二次燃焼をすることで火力が上がることはもちろん、煙が出なくなる(一酸化炭素として燃えるため)というメリットがあります。

引用:【資料】木が燃える原理と煙の正体-リベンジDIY
たけし

二次燃焼の詳細や、二次燃焼を活用した装置については「【資料】木が燃える原理と煙の正体」をご覧ください。

参考:木材乾留工業 とその將来-農林省林業試験場

煤(すす)=炭素の粒子

煤(すす)は聞いたことがある方も多いと思います。

一応炭素の粒子とされていますが、実は厳密には解明されていないとのこと。

解明されていないとは言え、煤を使っている物や煤が原因となっている現象は多々あります。

例えば書道の墨は煤を固形にした物です。

またBBQで鍋を焚火にかけたとき、鍋底にこびりつく黒い物は煤。

たけし

ガスコンロは木を燃やしていないので、煤が出ません。だから鍋底は黒くならない。

天井や梁が黒い光景

ちなみに古民家の天井や梁(ハリ)が黒くなっているのは、囲炉裏やロウソクから出る煤が原因。

「古民家カフェ」などでは梁は真っ黒だけど、天井は真っ白ということがあります。

通常、煤のような気体が、梁には付くけど天井には付かないということはありません。

たけし

「梁は黒いけど天井は白い=黒い塗料を梁に塗っただけ」ということですね

参考:墨の原料-書道入門

まとめ|木を燃やすと発生する成分についての解説

発生する成分特徴主な使用用途
炭素燃焼に使われる物質木炭として
木酢液(もくずえき)酸っぱい液体燻製・虫除け、除草
タール防腐効果のある油食材のコーティング
木ガス可燃性の物質二次燃焼
煤(すす)黒くなる書道の墨
指でスクロールができる!

いずれの物質も使用用途があり、無駄なく使えます。

BBQやキャンプで木を燃やすときに思い出してみてください。

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